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医療広告ガイドラインと体験談・口コミ|「患者の声」を使えない理由と代わりに伝えられること

医療広告ガイドラインと体験談・口コミ|「患者の声」を使えない理由と代わりに伝えられること
クリニック集客研究所|TESTIMONIALS
「患者様の声」を載せられないなら、
院が自分の言葉で、確かめられる事実を語る

「Googleの口コミで褒めていただいたので、ホームページのトップに載せたい」「インフルエンサーに施術を体験してもらい、投稿してもらう提案が来た」――患者の生の声は説得力があるだけに、使いたくなるのは自然なことです。しかし医療法施行規則は、治療等の内容や効果に関する体験談の広告を禁じています。本記事では、厚生労働省の医療広告等ガイドライン、Q&A、事例解説書(第6版)と、消費者庁のステルスマーケティング規制の運用基準を確認したうえで、何が「体験談」に当たるのか、Google口コミの転載・埋め込みやSNSのリポスト、インフルエンサー起用はどう扱われるのか、そして体験談の代わりに院が伝えられることを整理します。

体験談の広告は禁止医療法施行規則第1条の9第1号
口コミの転載も対象抜粋して強調すれば誇大広告にも
「PR」表記でも解決しないステマ規制と医療広告は別の規制
結論|30秒でわかる体験談の扱い

医療広告における体験談の禁止とは、患者その他の者の主観又は伝聞に基づく、治療等の内容又は効果に関する体験談を広告してはならないという医療法施行規則第1条の9第1号のルールです。ガイドラインは、個々の患者の状態によって感想は当然異なり、誤認を与えるおそれがあるため、体験談の記述内容が広告可能な範囲であっても認められないとしています。

  • 院のサイトやSNSに載せる「患者様の声」、アンケートの画像、口コミサイトからの転載、他者の投稿の引用は体験談の広告に当たる
  • 患者が自発的に口コミサイトや個人のSNSに書いた体験談は、院が依頼・謝礼・編集などで関与していなければ広告に当たらない
  • 院が依頼したインフルエンサーの投稿は、「PR」表記の有無にかかわらず医療広告として扱われ得る。治療の体験を語る内容は体験談として禁止の対象になる
  • 代わりに、診療方針、受診の流れ、よくある質問への回答、医師の経歴、設備など、院が責任を持てる事実を伝える
?Googleマップの口コミをサイトに埋め込むのも「転載」になるのか?
?「受付が親切だった」のような治療と関係ない感想なら載せてよい?
?インフルエンサーの投稿に「PR」と付ければ問題ないのでは?
✓先に確認する5つの要点
  • 体験談の禁止は、医療法第6条の5第2項第4号に基づく医療法施行規則第1条の9第1号。限定解除の要件を満たしたページでも解除されない
  • 事例解説書は、口コミサイトからの転載・抜粋、スタッフ自身の体験談、患者の直筆アンケートの画像、医師の症例紹介の中の患者の言葉、動画内の患者の発言まで、体験談の広告の例として挙げている
  • 院が肯定的な口コミの投稿を依頼した場合、有償・無償を問わず誘引性が生じるとQ&Aは説明している。口コミの依頼方法には注意が必要
  • ステルスマーケティング規制(景品表示法)は「広告であることを隠すこと」を、医療広告の規制は「体験談を広告すること」を問題にする。PR表記で前者に対応しても、後者は解消しない
  • 「患者の声」の代わりに、院の方針、受診の流れ、FAQ、患者満足度調査を実施している旨など、広告可能な事実で信頼を伝える
FREE CHECK

サイト・SNS・Googleマップに残った「体験談」を洗い出したい方へ

公式サイトの患者の声・ブログ、SNSのリポストや引用、Googleビジネスプロフィールの投稿や口コミ返信を確認し、体験談に当たる可能性がある箇所と、代わりに載せる情報の案を整理します。

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最終確認日:2026年10月15日。医療広告等ガイドライン(令和8年3月30日最終改正)、同Q&A(令和8年3月改定)、事例解説書(第6版)、消費者庁のステルスマーケティング規制の告示・運用基準、e-Gov法令検索の医療法施行規則を確認しています。法令・ガイドライン・各サービスの仕様は変わることがあります。本記事は運用情報であり、個別の掲載の適法性を保証するものではありません。

目次

RULE体験談の禁止とは|条文と規制の理由

医療法施行規則第1条の9第1号は、患者その他の者の主観又は伝聞に基づく、治療等の内容又は効果に関する体験談の広告をしてはならないと定めています。ガイドラインは、体験談の記述内容が広告可能な範囲であっても、広告は認められないとしています。

ガイドラインは、この規定の意味を「医療機関が、治療等の内容又は効果に関して、患者自身の体験や家族等からの伝聞に基づく主観的な体験談を、当該医療機関への誘引を目的として紹介すること」と説明しています。禁止の理由は、個々の患者の状態等により当然にその感想は異なるものであり、誤認を与えるおそれがあるためです。ある患者が「1回で良くなった」と感じたことは、別の患者に同じ結果を約束するものではありません。

ここで押さえたいのは、体験談の禁止が「嘘の体験談」だけを対象にしていない点です。実在の患者が本心から書いた感想でも、院が受診の誘引のために紹介すれば禁止の対象になります。また、医療広告の定義の説明の中でガイドラインは、病院等が自らのウェブサイト等に掲載する治療等の内容又は効果に関する体験談は広告に該当し、そのうえで省令に基づき禁止されると明記しています。「自院のサイトは広告ではない」という理屈は成り立たないということです。規制の全体像は医療広告ガイドラインの基本で整理しています。

限定解除しても、体験談は載せられない

ガイドラインは、限定解除によって広告する事項も施行規則第1条の9の基準に適合しなければならないとしています。自由診療ページで費用やリスクの要件を満たしていても、患者の体験談を添えることはできません。限定解除の仕組みは限定解除の4要件で解説しています。

FORMS「体験談」に当たる掲載の形

体験談は「患者様の声」というページ名で載っているものだけではありません。事例解説書は、口コミの転載、スタッフ自身の体験、患者の直筆アンケートの画像、医師の症例紹介の中の患者の言葉、動画での患者の発言、SNSでの他者の投稿の引用まで、体験談の広告の例として挙げています。

体験談の広告とされる掲載の形(事例解説書第6版・Q&Aより)
掲載の形ガイドライン等の扱い見落としやすい場所
「患者様の声」「体験談」ページ治療内容・効果に関する体験談として禁止(事例16)古いリニューアル前のページ、PDFの院内報
口コミサイトの口コミを転載体験談に当たる。院に有利な口コミだけを抜粋して載せると誇大広告にも当たる(事例17、Q2-9)トップページのスライダー、LPの「評判」欄
医療機関のスタッフ自身の体験談患者が書いたものと同様に認められない(事例18)スタッフブログの「院長も体験しました」
スタッフが患者の体験を代わりに書いたもの患者が書いた体験談と同様に認められない(事例18)コラム記事の「先日の患者様も…」
患者の直筆アンケートを画像やPDFで転載加工・転載された体験談として規制の対象(事例20)待合に掲示していたアンケートの写真
医師の症例紹介の中に、患者の主訴として書かれた感想体験談として規制の対象(事例21)「Aさんは『痛みが和らいだ』と話され…」
動画の中で患者が話す感想(リスクや副作用についての発言を含む)映像や音声でも体験談に当たる(事例46)院内紹介動画のインタビュー部分
院のSNSで、患者や第三者の投稿を引用・リポスト他者の投稿の引用でも違反となる(事例41)Instagramのストーリーズでの再共有

治療と直接関係のない感想、たとえば「受付の対応が丁寧だった」「待合室が清潔」といった声はどうでしょうか。施行規則が禁止するのは治療等の内容又は効果に関する体験談ですが、Q&Aは、医療機関にとって便益を与えるような感想等を取捨選択し掲載するなどして強調することは虚偽・誇大に当たるとしています(Q2-9)。院が感想を選んで載せる形そのものにリスクがあるため、本サイトでは、治療以外の感想であっても患者の声の掲載は避け、院の取り組みとして事実を書く方法を勧めています。

THIRD PARTY院が載せていない口コミ・投稿の扱い

患者が自分の意思で口コミサイトや個人のSNSに書いた体験談は、院が依頼や費用負担などで関与していなければ、誘引性がないため広告に当たりません。一方、院が投稿を依頼した、謝礼を出した、運営者に編集させたといった関与があると、誘引性が生じて体験談の広告として扱われ得ます。

第三者が掲載した体験談と誘引性(ガイドライン第2の5(3)、第3-1の1(6)、Q1-18、Q2-11より)
ケース扱い
患者が自発的に、口コミサイトや個人のSNSに体験談を書いた院が費用負担等の便宜を図って掲載を依頼していないなど、誘引性が認められなければ広告に該当しない
院が患者や家族に、肯定的な体験談の投稿を依頼した有償・無償を問わず誘引性が生じる(Q1-18)
院からの依頼に基づく手記、院から金銭等の謝礼を受けている・約束がある誘引性を有するものとして扱う
投稿者が院の経営に関与する者の家族などで、院の利益のためと認められる誘引性を有するものとして扱う
院の依頼で、口コミサイトの運営者が体験談を改編、否定的な体験談を削除、肯定的なものを上位に表示誘引性が生じ、禁止される体験談の広告となる。ただし名誉毀損等の不法行為に当たる投稿の削除依頼は医療法違反に当たらない
院が依頼していないが、そのように編集されたサイトの運営費を事後的に負担編集された体験談に誘引性が生じると考えられる(Q1-18)

ガイドラインは、患者等が自ら掲載する体験談が通常は広告に当たらない理由を、個人が病院を推薦したにすぎず、誘引性がないためだと説明しています。院の関与が加わった瞬間に性質が変わるという点が、口コミ対策を考えるうえでの出発点です。スタッフや家族による口コミ投稿がなぜ問題になるかは利益相反による口コミ投稿でも扱っています。

GOOGLE REVIEWSGoogle口コミの転載・埋め込み・依頼と返信

Googleマップの口コミを公式サイトやチラシに転載すると、口コミサイトからの転載と同じく体験談の広告に当たります。口コミを表示するウィジェットの埋め込みも、院のサイト上に体験談を表示する点で同じと考えるのが安全です。依頼の仕方と返信の書き方にも注意が必要です。

✓ してよいこと
  • 公式サイトから、Googleビジネスプロフィールへのリンクを置く(口コミの内容は転載しない)
  • 評価の高低にかかわらず、来院した患者に同じ方法で口コミを依頼する
  • 口コミには、感謝と案内の範囲で返信する
  • 事実と異なる内容やポリシー違反の口コミは、Googleの手続きで報告する
× 避けること
  • 高評価の口コミを選んで、サイト・チラシ・院内ポスター(院外向け)に転載する
  • 口コミ表示ウィジェットをトップページに埋め込む
  • 「良い口コミを書いてください」「星5でお願いします」と依頼する、特典と引き換えに依頼する
  • 返信で治療内容や効果、経過を追認する(「〇回で改善されてよかったです」)

Q&Aは、医療機関の検索が可能なウェブサイトに掲載された体験談について、院が肯定的な体験談の投稿を依頼すれば有償・無償を問わず誘引性が生じるとしています。Googleマップも医療機関を検索できるサービスである以上、同じ考え方が当てはまり得ます。口コミの依頼方法はGoogle口コミを依頼する方法、満足した人だけに頼む運用の問題はレビューゲーティングの禁止で解説しています。

返信は、院が公開の場で書く文章です。患者の感想に同調して治療内容や効果を繰り返すと、院がその体験談を追認・強調しているように読めます。返信の型はプライバシーを守る口コミ返信と高評価の口コミへの返信を参照してください。なお、Googleマップでは口コミをAIが要約して表示する機能もあり、要約は院が操作できません(Googleマップの口コミ要約)。

INFLUENCERインフルエンサー起用とステマ規制

院がインフルエンサーやアンバサダーに依頼して投稿してもらう場合、二つの規制が重なります。景品表示法のステルスマーケティング規制は「院の広告であることを隠すこと」を、医療法の広告規制は「体験談や誇大な内容を広告すること」を問題にします。PR表記で前者に対応しても、後者の問題は残ります。

ステルスマーケティング規制と医療広告規制の比較
観点ステマ規制(景品表示法)医療広告規制(医療法)
根拠景品表示法第5条第3号に基づく告示「一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示」(令和5年3月28日内閣府告示第19号、令和5年10月1日施行)医療法第6条の5、医療法施行規則第1条の9
何が問題か事業者の表示なのに、第三者の自主的な感想のように見せること体験談、比較優良・誇大な内容、広告可能事項以外の内容など
規制される者商品・サービスを供給する事業者(広告主)。消費者庁は、依頼を受けたインフルエンサー等の第三者は規制の対象外と説明している何人も(医療機関のほか、広告代理店、アフィリエイター、患者・一般人を含む)
「広告」「PR」の表示運用基準は、「広告」「宣伝」「プロモーション」「PR」などの文言で事業者の表示であることを明瞭にする方法を例示している表示の有無にかかわらず、院の依頼による投稿は医療広告として扱われ得る。治療の体験を語る内容は体験談として禁止の対象

消費者庁の運用基準は、事業者が第三者に対して、当該第三者のSNSや口コミサイトに自らの商品・役務に係る表示をさせる場合や、明示的な依頼がなくても対価の提供などで第三者の表示内容を決定できる関係にある場合を、事業者の表示に当たる例として挙げています。そのうえで医療法のガイドラインは、患者等に広告と気付かれないように行われるステルスマーケティング等についても、医療機関が広告料等の費用負担等の便宜を図って掲載を依頼しているなど実質的に誘引性・特定性を満たす場合は、広告として扱うことが適当な場合があるとしています。

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「施術を体験してもらい、感想を投稿してもらう」企画は、PR表記を付けても、治療の内容や効果に関する体験談を院が広告する構図になります。インフルエンサーの起用を検討する場合は、治療の体験を語らない内容(院内の設備紹介、受診の流れ、医師による一般的な解説の紹介など)に限定し、投稿前の原稿確認、PR表記、限定解除が必要な情報の扱いを契約で決め、所管の保健所や専門家に確認してから進めてください。

ALTERNATIVES体験談の代わりに伝えられること

患者が体験談から知りたいのは、「この院でどんな対応を受けられるのか」「自分の不安にどう向き合ってくれるのか」です。これは、院の方針や受診の流れ、よくある質問への回答、医師の経歴といった、院が責任を持てる事実で伝えることができます。

患者が体験談から知りたいことと、代わりに院が書ける情報
患者が知りたいこと代わりに院が書ける情報書き方の注意
説明は丁寧か初診時の説明の流れ、説明に使う資料、質問の受け方「丁寧」「安心」ではなく、何を・どの順で説明するかを書く
待ち時間はどれくらいか予約方法、混雑しやすい時間帯、前年度実績の平均待ち時間平均待ち時間は広告可能だが、実際と乖離しないよう更新する
痛みや不安への配慮は麻酔や鎮静の選択肢を診察で相談できること、個室の有無「痛くない」とは書かない
どんな医師か氏名、略歴、届出団体等の専門性資格、担当曜日資格は認定団体名とともに記載する
他の患者の満足度患者満足度調査を実施している旨、結果を提供している旨と入手方法ガイドラインは、調査の結果そのものの広告は認められないとしている
受診すべきか迷っている症状ごとの受診の目安、よくある質問への回答回答は院の説明として書き、患者の言葉を引用しない
NG患者の声で伝える

「40代女性:何年も悩んでいた症状が、先生のおかげで2回の治療ですっかり良くなりました!」

治療の内容と効果に関する体験談。患者の言葉を引用している時点で禁止の対象になる。

OK院の説明として事実を書く

「初診では、問診の後に検査の目的と流れをご説明し、治療の選択肢それぞれの通院回数と費用の目安をお伝えしています。ご質問はその場で、または後日お電話でも受け付けています。」

効果を約束せず、患者が受けられる対応の事実を書いている。

ブログやコラムで信頼を伝える場合も、患者のエピソードではなく、院の考え方や疾患の一般的な解説を軸にします。テーマの選び方は院長ブログ・コラムの考え方で扱っています。

CLEANUP既存ページを見直す手順

体験談は、リニューアル前のページや古いブログ、画像の中に残っていることが多い情報です。サイト内検索とSNSの投稿一覧を使って洗い出し、削除・書き換えの記録を残します。

1

キーワードで洗い出す

サイト内とSNSを「声」「感想」「口コミ」「アンケート」「おかげで」「良くなった」「体験」などで検索し、該当ページと投稿を一覧にします。

画像内の文字も目視で確認
2

削除か書き換えかを決める

患者・スタッフの体験談、口コミの転載・埋め込み、他者投稿の引用は削除。院の取り組みとして事実で書き直せる部分は書き換えます。

迷うものは削除を優先
3

関係者に共有する

制作会社、SNS担当、受付に、体験談を載せない方針と理由を共有し、今後の原稿のチェック項目に加えます。

外注先との契約にも明記
4

記録を残す

削除・修正したURL、日付、担当者、理由を記録します。指導を受けた場合の説明にも、担当者交代時の引き継ぎにも使えます。

変更履歴として保存

削除した後も、検索結果に古い内容が表示されることがあります。インデックスの更新を確認する方法はURL検査と再クロールの手順を参考にしてください。

COMMON MISTAKES体験談でよくある失敗6つ

01口コミウィジェットをトップに埋め込む

院のサイト上に患者の体験を表示することになります。プロフィールへのリンクにとどめます。

02「院長も体験しました」ブログ

スタッフ自身の体験談も、患者の体験談と同様に認められないと事例解説書は示しています。

03症例紹介に患者の言葉を入れる

医師の解説の形でも、患者の主訴として感想を書けば体験談に当たります。

04患者の投稿をストーリーズで再共有

他者の投稿を引用して自院のサービスの体験談を紹介する形は、違反例とされています。

05PR表記さえすればよいと考える

ステマ規制への対応と、体験談の禁止は別の問題です。治療の体験を語る投稿は依頼しません。

06口コミの依頼で高評価を求める

肯定的な体験談の依頼は誘引性を生みます。評価にかかわらず同じ方法で依頼します。

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FAQよくある質問

患者本人の許可を得ていれば、体験談を載せてもよいですか?
載せられません。医療法施行規則第1条の9第1号は、患者その他の者の主観又は伝聞に基づく、治療等の内容又は効果に関する体験談の広告を禁止しており、本人の同意の有無は関係ありません。ガイドラインは、体験談の記述内容が広告可能な範囲であっても広告は認められないとしています。同意は個人情報の取扱いの問題で、広告規制とは別に考えてください。
Googleマップに患者が書いた口コミは、院の責任になりますか?
患者が自発的に書いた口コミは、院が費用負担などの便宜を図って掲載を依頼しているといった誘引性が認められなければ、広告に該当しないとガイドラインは説明しています。ただし、院が肯定的な投稿を依頼した場合は有償・無償を問わず誘引性が生じるとQ&Aはしています。また、院がその口コミを自院のサイトなどに転載すると、体験談の広告になります。
口コミ表示ウィジェットの埋め込みも転載と同じですか?
ガイドラインや事例解説書に埋め込みを名指しした記載はありませんが、院のサイト上に患者の体験を表示する点では転載と変わりません。事例解説書は口コミサイトからの転載や抜粋を違反例としているため、埋め込みも同じと考えて避けるのが安全です。公式サイトには、Googleビジネスプロフィールへのリンクを置く方法にとどめてください。
治療と関係ない「受付が親切」といった感想なら載せられますか?
施行規則が禁止するのは治療等の内容又は効果に関する体験談ですが、Q&Aは、医療機関に便益を与える感想を取捨選択して掲載し強調することは虚偽・誇大に当たるとしています。院が感想を選んで載せる形自体にリスクがあるため、患者の声として掲載するより、受付の対応方針や研修の取り組みなど、院の事実として書く方法を勧めます。個別には保健所等にご確認ください。
インフルエンサーの投稿に「PR」と付ければ問題ありませんか?
ステルスマーケティング規制への対応にはなりますが、医療広告の問題は残ります。院が依頼した投稿は医療広告として扱われ得て、治療の内容や効果を語る部分は体験談の広告として禁止の対象になります。比較優良・誇大な表現、説明のない治療前後の写真も同様です。起用する場合は治療体験を語らない内容に限り、事前に保健所や専門家に確認してください。
患者満足度を数字で示すことはできますか?
ガイドラインは、患者満足度調査を実施している旨や、結果を提供している旨、結果の入手方法は広告可能としていますが、調査の結果そのものの広告は認められていないとしています。また、根拠や調査方法を示さない「○%の満足度」は虚偽広告として扱うとされています。満足度の数字を掲げるのではなく、調査を行い改善に生かしている事実を伝えてください。
患者が自分のSNSで院の感想を書いてくれました。院として何かすべきですか?
患者が自発的に書いた個人のSNS投稿は、院が依頼や謝礼などで関与していなければ広告に該当しないとガイドラインは説明しています。院として特別な対応は必要ありませんが、その投稿を院のアカウントで引用・リポストしたり、サイトに転載したりすると体験談の広告になります。お礼を伝える場合も、公開の場で治療内容や効果に触れない配慮をしてください。

SUMMARYまとめ|体験談に頼らず、院の事実で信頼を伝える

この記事のポイント
POINT 01治療内容・効果の体験談は広告できない
POINT 02転載・抜粋・アンケート画像・引用も対象
POINT 03院の依頼・謝礼・編集で誘引性が生じる
POINT 04口コミは転載・埋め込みせず、リンクにとどめる
POINT 05PR表記はステマ対策で、体験談の問題は残る
POINT 06方針・流れ・FAQ・経歴で信頼を伝える

今日から進めるならこの順番

STEP 01サイトとSNSの体験談をキーワードで洗い出す
STEP 02転載・埋め込み・引用を外す
STEP 03受診の流れとFAQのページを整える
STEP 04口コミ依頼と返信のルールを共有する

患者の声には力がありますが、医療では一人の体験が他の人の結果を約束しないからこそ、広告での使用が禁じられています。患者が本当に知りたい「この院でどんな対応を受けられるか」は、院自身の言葉で、確かめられる事実として書けます。口コミとの向き合い方の全体像はGoogleマップ運用と医療広告ガイドラインや口コミ対策の総合ガイドもあわせてご覧ください。

CLINIC MEO DIAGNOSIS

口コミの依頼・返信・転載の運用を、医療広告の観点から確認します

Googleビジネスプロフィールの口コミ返信、公式サイトやSNSへの転載・引用、口コミの依頼方法を確認し、体験談の広告に当たる可能性がある運用と、直し方をお渡しします。

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確認した一次情報・公式情報
執筆・編集:クリニック集客研究所(MOCHI ha MOCHIYA)
本記事は一般的な運用情報であり、個別の掲載・投稿が医療広告規制や景品表示法に適合すること、集患の効果を保証するものではありません。
対象:日本国内のクリニック・診療所の公式サイト、SNS、Googleビジネスプロフィール等における体験談・口コミの取扱い。個別の判断は所管の保健所など自治体の担当窓口、または専門家にご確認ください。
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