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クリニックのMEO業者の選び方|契約前に確認する項目と権限の持ち方

クリニックのMEO業者の選び方|契約前に確認する項目と権限の持ち方
クリニック集客研究所|VENDOR SELECTION

MEO業者を選ぶ前に、院内で決めておくこと

MEO業者の良し悪しは、料金表を横に並べても決まりません。先に委託する作業範囲・アカウント権限の持ち方・規制上の責任の所在を院内で決めておくと、比較すべき項目が自然に絞り込まれます。契約後に問題になりやすいのは料金そのものではなく、成果の定義と、解約したときにプロフィールを自院へ戻せるかどうかです。

提案を読める順位保証の扱いを公式情報で判断
権限を守れるオーナーは医院、業者は管理者
解約で困らない引き継ぎ条件を契約前に決める
?「上位表示保証」をうたう業者に依頼してよい?
?Googleビジネスプロフィールのオーナー権限を業者に渡してよい?
?解約したあと、投稿や写真、口コミはどうなる?
✓先に確認する5つの要点
  • Googleビジネスプロフィールのオーナーは医院側のアカウントで持ち、業者は管理者として招く
  • 順位保証やGoogleとの特別な関係をうたう提案は、公式情報と照らして根拠を確認する
  • 口コミ獲得の代行内容は、Googleのポリシーと景品表示法の両面で確認する
  • 医療広告の規制は「何人も」が対象で、委託しても医院の責任は消えない
  • 解約時の権限返還とデータの引き継ぎを、契約前に文面で決めておく
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委託前に、自院の現状を数値と項目で把握する

基本情報・口コミ・予約導線・公式サイトとの不一致を、優先順位付きで整理します。提案内容の妥当性を判断する材料になります。

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最終確認日:2026年9月4日。Googleビジネスプロフィールの画面・機能・ポリシー、および関係法令のガイドラインは更新されることがあります。契約判断の際は、実際の管理画面と各公式資料の最新版もあわせて確認してください。

目次

SCOPE委託する作業範囲を先に分解する

「MEO対策」という言葉が指す範囲は業者ごとに違います。プロフィールの初期整備だけを指す場合もあれば、写真撮影・投稿運用・口コミ設計・計測レポートまで含む場合もあります。金額だけを横に並べても、何が含まれて何が含まれていないかが揃っていなければ比較になりません。

先に自院の作業を領域ごとに分けておくと、見積もりの差が「作業量の差」なのか「含まれない作業がある差」なのかを判別できます。分解の単位は、Googleビジネスプロフィールの管理画面で実際に操作する項目にそろえると、院内でも共有しやすくなります。

MEO運用を8つの領域に分けて棚卸しする

MEO運用の作業領域と、医院側でしか用意できない情報の対応表
作業領域 主な内容 医院側でしか出せないもの 外注するときの注意
基本情報 名称・住所・診療時間・電話・カテゴリ・予約リンクの登録と維持 診療実態、休診日、標榜する診療科の決定 実態と違う登録は来院と窓口対応に影響する。変更履歴を共有してもらう
説明文・サービス欄 プロフィール説明文、診療メニューの記載 自由診療の内容と料金、対応可否の判断 医療広告規制の確認は医院側でも行う
写真 外観・院内・スタッフ写真の撮影と掲載 撮影の可否、患者の写り込み管理 著作権と利用範囲、解約後の使用可否を契約書に書く
投稿 最新情報・イベント・特典の投稿作成と公開 診療体制の変更、休診情報 公開ボタンを押す前に院内確認を通すかを決める
口コミ依頼 依頼導線の設計、QRコード、院内の声かけ手順 患者接点の運用、スタッフへの周知 代行投稿や対価を伴う依頼はポリシー違反。設計支援までかを確認
口コミ返信 返信文の作成と掲載 診療内容の事実確認、患者との経緯 患者情報に触れる。院内承認フローを必ず置く
計測・レポート パフォーマンス、GA4、Search Consoleの確認と報告 予約数・来院数など院内の実績値 権限は読み取りから始め、必要に応じて拡大する
サイト改修 公式サイトの情報整合、構造化データ、表示速度 掲載可否の判断、原稿の確認 制作会社との役割分担を先に決める

「順位を上げます」ではなく「どの領域を担当するか」で提案を読む

提案書の見出しが順位や集患の話だけで、上の表のどこを担当するのかが書かれていない場合、契約後に「それは範囲外です」となりやすい部分です。Googleビジネスプロフィールの各項目は医院自身でも編集できます。外注の価値は「編集できること」ではなく、判断と維持を継続的に引き受ける点にあります。

実務としては、提案を受けた段階で上の8領域を並べ、担当する/助言のみ/範囲外の3区分に振り分けてもらうと差が見えます。3区分に分けられない提案は、作業内容がまだ固まっていない可能性があります。この振り分けは、後で契約書の業務範囲条項にそのまま使えます。

GUARANTEE「上位表示保証」の提案をどう扱うか

事実として、Googleビジネスプロフィールヘルプはローカル検索結果の掲載順位について、「Google では、ランキングを上げるためのリクエストや金銭の受け取りには一切応じておりません」と明記しています。また掲載順位は「関連性」「距離」「知名度」の組み合わせで決まるとされ、関連性は「検索語句とビジネス プロフィールが合致する度合い」、距離は「検索しているユーザーから各ビジネス拠点までの距離」、知名度は「ビジネスがどれだけ広く知られているか」と定義されています。

このうち距離は検索するユーザー側の位置で変わるため、医院側の運用では動かせません。実務上の含意として、同じキーワードでも見る場所によって順位が変わる以上、「何位を保証する」という約束は、どの地点・どの端末・どのログイン状態で測るのかを決めない限り検証できません。順位の見え方が変わる仕組みはクリニックがGoogleマップで見える場所・見えない場所がある理由で整理しています。順位要因の考え方はクリニックMEOの順位要因もあわせてご確認ください。

Google検索セントラルが挙げる注意点

ウェブ検索側のSEOについては、Google検索セントラルの「Do you need an SEO?(SEO業者とは)」がより直接的に述べています。同ページには「No one can guarantee a #1 ranking on Google.」と記載され、Googleでの1位掲載を保証できる者はいないと明示されています。続けて、順位を保証する、Googleとの特別な関係を主張する、Googleへの優先送信をうたう業者には注意するよう案内されています。ただし、このページはウェブ検索のSEOを前提にした内容です。MEO(Googleマップ)は別の仕組みですが、順位の決定権がGoogle側にある点は共通するため、提案を読む際の参考になります。

採用前に確認したいこと、距離を置きたい提案

同ページは、業者を採用する前に確認するとよい事項と、注意すべき兵しを列挙しています。以下はその要点を、クリニックがMEO業者へ確認する場面に置き換えて整理したものです。

確認したい提案の特徴
  • 過去の作業内容と事例を具体的に示せる
  • Googleの公式方針に沿って作業すると説明できる
  • 想定される成果、期間、成果の測り方を説明できる
  • 同業種・同地域での経験を説明できる
  • 実施した変更をすべて共有すると明言している
  • 自院の診療内容、競合、患者層を理解しようとする
距離を置きたい提案の特徴
  • 一方的な営業メールで届いた提案
  • 掲載順位を保証する、Googleとの特別な関係を主張する
  • 作業内容の説明を避ける、手法を明かさない
  • 誤解を招くコンテンツの作成を含む
  • 業者自身のサイトへのリンク設置を求めてくる
  • リンクの大量取得や大量登録を勧める
  • Googleの承認を得ているとうたうツールを提示する
この記事で断定しないこと

特定の業者の良し悪し、妥当な料金水準、依頼後に順位や来院が増えるかどうかは判断しません。公式に確認できる仕様・規制と、契約前に確認できる観点の整理にとどめています。

ACCESS権限はオーナーが医院、業者は管理者

契約内容で最も後を引くのは料金ではなく権限です。Googleビジネスプロフィールは、だれのアカウントがオーナーなのかで、後からできることが大きく変わります。

公式ガイドラインは「医院が所有し、代理人を管理者に」と案内している

Googleの「ビジネスの適格性とオーナー権限に関するガイドライン」は、オーナー確認と管理を行えるのは「そのビジネスのオーナーまたは承認を受けた代理人に限られます」としています。その上で承認を受けた代理人に対し、「ビジネス オーナーから明示的な同意を得ることなくビジネス プロフィールを登録しないでください」と案内し、さらに「可能な限りビジネス オーナー自身でアカウントを作成してビジネス プロフィールを所有し、承認を受けた代理人を管理者として追加するよう依頼してください」と記載しています。これらのポリシーに違反するとプロフィールやGoogleアカウントが停止される場合があるとも示されています。

つまり、医院がオーナー、業者が管理者という並びは、交渉で勝ち取る条件ではなくGoogle側が推奨している形です。業者が自社アカウントでオーナーを持つ提案をしてきた場合は、その理由を確認してください。

オーナーと管理者で何が違うか

Googleビジネスプロフィールの権限と、医院・業者の割り当ての目安
操作 オーナー 管理者 医院・業者の割り当て
ユーザーの追加と削除 できる できない 医院が保持する。これを失うと業者を外せなくなる
プロフィールの削除 できる できない 医院が保持する
ビジネス情報の編集 できる できる 業者に任せてもよい。変更内容の共有を条件にする
口コミへの返信 できる できる 院内承認を通す運用にする
投稿の作成・公開 できる できる 業者に任せてもよい。医療広告規制の確認は医院も行う

オーナーは複数設定できますが、メインのオーナーとして設定できるのは1人だけです。院長個人のGoogleアカウントだけで運用すると、退職やアカウント不調のときに詰まります。医院名義の共用アカウントをメインのオーナーにし、院長と事務長をオーナーとして追加するなど、人に依存しない形をつくっておくと後で楽になります。権限の追加手順はクリニックのGoogleビジネスプロフィール管理者追加で詳しく整理しています。

メインのオーナーを移すときの7日間制限

業者から医院へメインのオーナーを戻す場合、譲渡先は既存のオーナーまたは管理者である必要があります。まだ招待されていない医院アカウントには直接譲渡できないため、先にユーザーとして追加してもらう必要があります。また新しいメインのオーナーは、就任後7日間はプロフィールの削除、他のオーナーまたは管理者の削除、メインのオーナー権限の変更ができません。解約日の前後で作業を詰め込むと、この7日間で手が止まります。契約終了日の少なくとも2週間前に権限移行を始めると余裕が生まれます。

!

すでに業者アカウントだけがオーナーになっている場合でも、回復の手段はあります。
Googleのオーナー権限リクエストを使うと、現オーナーに通知が届き、3日以内に返信がない場合は申請手続きを進められる場合があると案内されています。拒否された場合も、編集の提案や再審査の請求ができます。手順はオーナー権限をリクエストする手順をご覧ください。

Search Console・GA4の権限も同じ考え方で揃える

Google検索セントラルは、業者に分析を依頼する段階ではSearch Consoleの読み取り権限のみを付与し、この段階では書き込み権限を与えないことを推奨しています。Search Consoleの権限は確認済み所有者、委任された所有者、フルユーザー、制限付きユーザーに分かれており、所有者は他のユーザーの追加と削除ができます。医院側が確認済み所有者であることを先に担保し、業者には必要な範囲を後から与える順序にすると、契約終了時の回収が単純になります。

1

医院名義の共用Googleアカウントを用意する

個人のメールアドレスではなく、医院のドメインまたは医院専用のアドレスで作成します。パスワードと二段階認証の管理方法を同時に決めておきます。

退職・交代で止まらない形にする

2

そのアカウントをメインのオーナーにする

すでに別のアカウントがメインのオーナーなら、先に共用アカウントをオーナーとして追加してから譲渡します。

譲渡後7日間の制限に注意

3

業者を管理者として招待する

招待は業者の担当者個人のアドレスではなく、契約上の窓口アドレスを確認してから送ります。招待したアドレスと日付を院内に記録します。

誰を入れたかを台帳に残す

4

Search ConsoleとGA4は読み取りから始める

分析だけなら閉じた範囲で十分です。設定変更が必要になった時点で、対象と期間を決めて拡大します。

必要になってから広げる

5

四半期ごとに権限一覧を見直す

退職したスタッフや、すでに取引のない業者が残っていないかを確認します。確認日と削除したアカウントを記録します。

一度決めて終わりにしない

RESPONSIBILITY委託しても規制上の責任は医院に残る

一般の店舗と違い、医療機関のGoogleマップ運用は、Googleのポリシーだけでは完結しません。医療法にもとづく広告規制と、景品表示法のステルスマーケティング規制が同時にかかります。ここを業者任せにすると、後で困るのは医院側です。

医療広告規制は「何人も」が対象

厚生労働省の医療広告等ガイドラインは、広告に該当する条件として「患者の受診等を誘引する意図があること(誘引性)」と「医業若しくは歯科医業を提供する者の氏名若しくは名称又は病院、診療所等の名称が特定可能であること(特定性)」を示しています。Googleビジネスプロフィールは医院名が特定でき、電話や予約へつながる導線を持つため、この2要件に照らせば広告に該当し得る性質を備えています。

重要なのは、規制の対象者が医療機関に限定されていない点です。同ガイドラインは「何人も」を対象としており、マスコミ、広告代理店、アフィリエイター、患者又は一般人等も対象に含まれるとされています。つまり、MEO業者が作成した文面であっても、業者も医院もともに規制の射程に入り得るということです。「業者が書いたので自院は関係ない」という整理は成り立ちません。

同ガイドラインで禁止されているのは、虚偽広告、比較優良広告、誇大広告、公序良俗に反する内容の広告、患者等の主観にもとづく体験談、誤認させるおそれのある術前術後写真、および広告可能事項以外の広告です。比較優良広告については、「日本一」「なンバーワン」「最高」等の最上級表現は客観的な事実であったとしても禁止されると明記されています。具体的な確認項目はGoogleマップ運用と医療広告ガイドラインで一覧化しています。

この記事の立場

本記事はMEO運用の範囲で整理したものです。特定の表記や契約形態が医療広告規制・景品表示法に適合するかの法的判断は行いません。判断に迷う場合は、所管保健所・自治体または弁護士等の専門家へご確認ください。

ステマ規制で措置命令の対象になるのは「事業者」

消費者庁は、令和5年10月1日からステルスマーケティングが景品表示法違反となることを公表しています。ここで見落としやすいのは規制対象者です。同庁は、規制の対象となるのは「商品・サービスを供給する事業者(広告主)」であり、「企業から広告・宣伝の依頼を受けたインフルエンサー等の第三者は規制の対象とはなりません」と説明しています。

この構図は契約実務に直結します。業者が口コミや紹介記事を手配し、事業者の関与が分からない形で掲載された場合、措置命令の対象になるのは供給事業者、つまり医院側です。業者の提案に口コミ収集の代行や第三者による掲載が含まれるときは、誰がどの役割で関与するのかを文面で確認してください。

Googleマップ側のポリシーとも重なる

マップユーザーの投稿コンテンツに関するポリシーでは、虚偽のエンゲージメントを「実体験に基づいていないコンテンツ」と定義しています。評価の操作については、インセンティブが誘因となって投稿されているコンテンツや、利益相反に基づくコンテンツが対象とされ、利益相反には「現在または過去の雇用関係、契約関係や顧問関係」が含まれると説明されています。契約中のMEO業者のスタッフが自院に口コミを投稿する行為は、この説明に直接重なります。

提案に含まれやすい施策と、確認したいルールの対応
提案に含まれやすい施策 確認したいルール 実務の判断
口コミの代行投稿・代行収集 マップの投稿コンテンツポリシー(虚偽のエンゲージメント・評価の操作) 採用しない。依頼導線の設計支援までにとどめる
口コミ投稿への割引・特典の提供 評価の操作(インセンティブが誘因となるコンテンツ) 採用しない。院内の声かけ手順を整える
満足度の高い患者にだけ依頼する導線 マップの投稿コンテンツポリシー 採用しない。全患者に同じ導線を提示する
体験談をプロフィール説明文や投稿に転載 医療広告等ガイドライン(主観にもとづく体験談) 採用しない。口コミ欄とは別の問題として扱う
「地域No.1」「最高」などの表記 医療広告等ガイドライン(比較優良広告) 採用しない。客観的事実であっても不可とされている
医院名欄への地域名・診療科名の追記 Googleのビジネス情報掲載ガイドライン 実名との一致を確認する。後付けなら戻す
別ドメインでの院名ページ作成 医療広告等ガイドライン(何人もが対象) 掲載内容を医院で確認する。閉鎖時の取扱いも決める

口コミの依頼方法を院内で整える手順はクリニックでGoogle口コミを依頼する方法、満足者だけに依頼しない運用の考え方はレビューゲーティングはNGで整理しています。業者提案を読む前に、自院の基準を先に持っておくと判断が早くなります。

CHECKLIST契約前に確認する項目

ここまでの内容を、商談の場でそのまま使える形にします。重要なのは質問をすること自体ではなく、回答があいまいだったときに何を意味するかを先に決めておくことです。

契約前に確認する項目と、回答が曖昧なときの読み方
確認項目 具体的に聞くこと 回答が曖昧なときの読み方
作業範囲 8領域のうち担当するのはどれか。助言のみの領域はどれか 契約後に範囲外が増えやすい。別見積の基準を聞く
オーナー権限 医院アカウントをメインのオーナーにできるか できない理由が説明されない場合は、解約時の回収が困難になる
作業履歴 いつ、どの項目を、どう変えたかを共有するか 変更履歴を出せないのは、作業量の検証ができないことを意味する
成果の定義 何をどの地点・端末で測るのか。順位以外の指標はあるか 測定条件が決まらない成果報酬は、後で検証できない
口コミの扱い 代行投稿・対価の提供は含まれるか 含まれる場合は、Googleのポリシーと景品表示法の両面で見直す
医療広告規制 厚生労働省のガイドラインを踏まえた確認工程があるか 医療案件の経験がない可能性。医院側のチェック工程を厚くする
成果物の帰属 写真や文章を解約後も使えるか 定めがないと、解約時に写真の差し替えが必要になる
契約期間 最低期間、自動更新の有無、解約予告の期限 長期拘束が前提の設計なら、早期の見直しが効かない
担当体制 窓口は誰か。連絡手段と返信の目安 窓口が定まらないと、休診連絡など急ぐ場面で困る
解約時の引き継ぎ 権限返還とデータ引渡しの手順と期限 定めがない契約は、実質的に乗り換えコストを上げている

提案を受けた日に確認

  • 担当する8領域に印が付いている
  • オーナー権限の持ち方が明記されている
  • 順位保証の文言がない、または根拠が示されている
  • 口コミの代行・対価の提供が含まれていない
  • 医療広告規制の確認工程が工程表にある
  • 報告の遷度と形式が書かれている

契約書で確認

  • 業務範囲が別紙で列挙されている
  • アカウント権限の帰属が医院となっている
  • 成果物の著作権と利用範囲が定められている
  • 最低期間と解約予告期間が明示されている
  • 解約時の権限返還手順と期限がある
  • 再委託の可否と範囲が書かれている
  • 秘密保持と患者情報の取扱いが定められている

CONTRACT見積もりと契約書の読み方

金額の大小よりも、何に対する対価かが書かれているかを先に見ます。作業代行費なのか、ツールの利用料なのか、成果に対する報酬なのかで、契約の性質が変わります。相場の考え方はクリニックMEOの費用に関する調査もあわせてご覧ください。

成果報酬型は「何を測るか」を先に固める

順位連動型の料金体系を提示されたときは、測定条件を文面にしてください。最低限、検索語句、測定地点、端末とOS、ログイン状態、測定の頻度と時間帯、使うツールの7点が必要です。これらが揃わない順位報告は、同じ日に別の場所で測っても再現しません。

実務提案としては、順位だけを指標にせず、Googleビジネスプロフィールのパフォーマンス(プロフィールの表示回数、通話、経路など)や、GA4で計測した予約完了・電話タップを併せて見る方が、院内の実感とすり合わせやすくなります。指標の読み方はパフォーマンスの見方やGA4で予約完了をキーイベントにする方法で整理しています。

契約書で見るべき条項と、曖昧なままにしない点

明記されていると安心できる
  • 業務範囲と、含まれない作業の両方が書かれている
  • アカウントのオーナーは医院であると定めている
  • 制作物の著作権と、解約後の利用範囲が定まっている
  • 報告の頻度と含める項目が列挙されている
  • 解約予告期間と、予告後の引き継ぎ作業が書かれている
  • 患者情報に触れる場合の取扱いが定められている
曖昧なままにしない
  • 「MEO対策一式」だけの業務範囲
  • アカウントの帰属についての記載がない
  • 成果報酬の測定条件が書かれていない
  • 最低期間と自動更新の条件が見つからない
  • 再委託の可否に触れていない
  • 解約時のデータと権限の扱いがない
!

報告の形式は「変更履歴が追えるか」で判断します。
Google検索セントラルは、業者に対して実施した変更をすべて説明する意思があるかを確認するよう案内しています。順位グラフだけのレポートでは、何をしたかが残りません。日付と項目名、変更前後が並んだ一覧を毎月受け取る形にしておくと、担当者が交代しても院内に経緯が残ります。

EXIT解約・乗り換え時の引き継ぎ手順

契約を終えるときに何が残り、何が失われるのかを先に整理しておくと、契約前の確認項目が具体になります。

解約後の取扱いと、事前に決めておくこと
対象 原則どうなるか 事前に決めておくこと
口コミと評価 プロフィールに紐づくため、業者が抱えていくものではない 返信文の下書きや対応台帳の引き継ぎ
プロフィールの基本情報 プロフィール側に残る 解約直前の内容を画面保存しておく
掲載写真 業者が撮影したものは契約次第で削除依頼されることがある 著作権と解約後の利用範囲を契約書に書く
過去の投稿 プロフィール側に残るが、削除も可能 解約前に一覧と本文を控える
業者が作った別ドメインのLP 業者の資産のままだと公開停止される 帰属とドメイン移管の可否を先に決める
計測ツールのデータ 業者のアカウント内なら参照できなくなる GA4・Search Consoleは医院アカウントで保持する
計測用の電話番号 業者契約の番号なら停止する 代表番号へ戻す手順と日付を決める

とくに見落とされやすいのが計測用の電話番号です。解約と同時に番号が使えなくなると、プロフィールにつながらない番号が残ります。番号の持ち方はクリニックのGoogleマップ電話番号設定で整理しています。

引き継ぎの進め方

STEP 1権限一覧を控える
STEP 2医院をメインのオーナーに
STEP 3内容を保存する
STEP 4業者の権限を外す

順序を逆にすると問題になります。先に業者の権限を外すと、直前の内容を受け取れなくなる場合があります。また、メインのオーナーの譲渡を受けた直後は7日間の制限がかかるため、STEP 4の削除作業はその後になります。解約予告を出す段階で逆算し、少なくとも2週間の余裕を取ってください。

乗り換え先の業者が新しくプロフィールを作ろうとする場合は注意が必要です。既存のプロフィールが残ったまま新規作成すると重複になり、口コミも分散します。対処は重複プロフィールの削除・統合・移転対応で整理していますが、作る前に止める方が確実です。

PITFALLSよくある失敗と内製・外注の切り分け

01

業者アカウントだけがオーナーになっている

解約時にユーザーを外せず、交渉が長引く原因になります。契約初日に確認します。

02

院長個人のアドレスだけで運用している

交代やアカウント不調で止まります。医院名義の共用アカウントを用意します。

03

順位レポートだけを受け取っている

作業内容が残らず、担当者交代で経緯が消えます。変更履歴を併記してもらいます。

04

口コミ施策を中身を見ずに任せている

代行投稿や対価の提供が含まれていると、ポリシー違反のリスクを医院が背負います。

05

院名欄にキーワードを足されている

編集の不承認やプロフィール停止につながる場合があります。実名との一致を確認します。

06

解約予告を出してから権限を見始める

メインのオーナー譲渡後の7日間制限で作業が止まります。逆算して着手します。

内製と外注をどこで切るか

OUTSOURCE外注が向く領域

初期整備のように一度に量が集中する作業、写真撮影のように機材と技能が必要な作業、計測の初期設定のように一度決めれば安定する作業です。いずれも完了条件を定めやすく、検収もしやすい領域です。

スポット契約との組み合わせも検討できます。

IN-HOUSE内製が向く領域

休診情報の更新、口コミへの返信、患者への声かけなど、診療実態や患者との経緯を知らないと書けない領域です。外部に回すと確認の往復が増え、かえって遅くなることがあります。

院内の担当と代行者を決めておきます。

関連ページも同時に確認

FAQよくある質問

「上位表示保証」と書かれた提案は必ず断るべきですか?
断るかどうかは医院の判断ですが、前提としてGoogleビジネスプロフィールヘルプは「ランキングを上げるためのリクエストや金銭の受け取りには一切応じておりません」と明記しています。またGoogle検索セントラルは、順位を保証する業者に注意するよう案内しています。少なくとも、どの地点・どの端末で何を測って保証とするのかを文面で確認し、説明できない場合は他の提案と同じ土俵で比較できないと考えてください。
業者からオーナー権限を求められました。渡してもよいですか?
Googleの「ビジネスの適格性とオーナー権限に関するガイドライン」は、承認を受けた代理人に対して「可能な限りビジネス オーナー自身でアカウントを作成してビジネス プロフィールを所有し、承認を受けた代理人を管理者として追加するよう依頼してください」と案内しています。オーナーでなければできないのはユーザーの追加・削除とプロフィールの削除だけで、情報編集や投稿、口コミ返信は管理者でも行えます。業務上必要な範囲は管理者で足りるかを確認してください。
口コミを増やす施策は、どこまで委託できますか?
依頼導線の設計、QRコードや案内文の作成、院内フローの整備は委託できます。一方、マップの投稿コンテンツに関するポリシーは、実体験に基づいていないコンテンツや、インセンティブが誘因となったコンテンツ、契約関係などの利益相反に基づくコンテンツを対象としています。業者やその関係者が投稿する、投稿と引き換えに割引や特典を渡すといった内容が提案に含まれていないかを確認してください。
業者が作った写真や文章は、解約後も使えますか?
契約書の定め次第です。著作権の帰属と解約後の利用範囲が書かれていなければ、使えない前提で契約を検討してください。写真の差し替えは撃影日程の調整が必要になるため、契約前に決めておくと見積もりの比較も正確になります。
「Googleと提携している」と説明されました。
Googleビジネスプロフィールヘルプは、ランキングを上げるためのリクエストや金銭の受け取りに一切応じていないと明記しています。またGoogle検索セントラルは、Googleとの特別な関係を主張する業者に注意するよう案内しています。何らかの取引関係がある場合でも、それを理由に掘載順位が優遇されることはないという前提で提案を読んでください。
解約したら口コミは消えますか?
口コミはビジネスプロフィールに紐づいているため、業者との契約が終わったことを理由に消えるものではありません。ただし、投稿・写真・説明文などは管理権限を持つユーザーが編集・削除できます。解約予告を出す前に現状を画面保存し、引き継ぎ完了後に不足がないか確認してください。

SUMMARYまとめ

契約前に戻ってくる6つの視点
POINT 01作業を8領域に分け、担当/助言/範囲外を明示してもらう
POINT 02Googleはランキングのための金銭を受け取らないと明記している
POINT 03順位保証は測定条件を決めない限り検証できない
POINT 04オーナーは医院、業者は管理者がGoogleの案内する形
POINT 05医療広告規制もステマ規制も、責任は医院側に残る
POINT 06解約時の権限返還と引き継ぎを契約前に文面化する

FREE CHECK

提案を比較する前に、自院の現状を揃える

基本情報・口コミ・予約導線・公式サイトとの不一致を優先順位付きで整理します。何を委託すべきかの判断材料になります。

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参照した公式資料
執筆・編集:クリニック集客研究所(MOCHI ha MOCHIYA)
本記事は一般的な運用情報であり、Googleによる表示や審査結果を保証するものではありません。また、具体的な契約内容や表記の法的判断については、所管保健所・自治体または専門家へご確認ください。

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この記事を書いた人

クリニック集客研究所(運営:MOCHI ha MOCHIYA)の編集部です。GoogleビジネスプロフィールおよびGoogle検索の公式情報と、医療広告ガイドライン等の一次資料を照合し、クリニックのMEO運用手順を検証して掲載しています。

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