デザインより「旧URLの行き先」を決めること
「新しいホームページを公開した翌月から、検索からの予約が目に見えて減った」――リニューアル後によく聞く相談です。原因をたどると、ページのURLが変わったのに旧URLからの転送(リダイレクト)が設定されていない、公開前に付けた検索除外の設定が残っている、Googleビジネスプロフィールのウェブサイト欄や予約リンクが古いURLのまま、予約完了の計測タグが新しいサイトに入っていない、といった準備の漏れであることがほとんどです。Googleは、URLの変更を伴うサイト移転の手順を公開しており、移転中は掲載順位が一時的に変動することがあるとしています。本記事では、その手順をクリニックのリニューアルに当てはめ、事前のURL一覧化とデータの保存、リダイレクト表の作り方、Googleマップや広告・印刷物のURL更新、公開当日と公開後の確認、計測の引き継ぎまでを順に整理します。
クリニックサイトのリニューアルで検索順位を落とさない手順とは、公開前に旧サイトの全URLと検索・計測のデータを控え、旧URLから内容の対応する新URLへの恒久的なリダイレクト(301など)を設定し、Googleビジネスプロフィールや広告のURL、計測タグを新しいサイトに合わせて更新し、公開後にインデックスとエラーを監視する一連の作業です。Googleは、移転中は掲載順位が一時的に変動することがあるとしており、変動を小さくし、早く安定させることが目標になります。
- 旧サイトのURL一覧、Search ConsoleとGA4のデータ、タイトルと説明文を公開前に保存する
- 旧URLごとに新URLを決めたリダイレクト表を作り、関係のないトップページへの一括転送は避ける
- Googleビジネスプロフィールのウェブサイト欄・予約リンク、広告、SNS、印刷物のQRコードの行き先を確認する
- 公開後はURL検査、ページのインデックス登録、404エラー、予約完了の計測を確認する
- Googleは、URLの変更を伴う移転では掲載順位が一時的に変動することがあるとしている。変動をゼロにする方法はなく、準備で小さく短くする
- リダイレクトはサーバー側の恒久的なもの(301や308)を使い、旧URLから内容の対応する新URLへ直接転送する。多数の旧URLを関係の薄いトップページへまとめて転送することは避ける
- Googleは、リダイレクトをできるだけ長く、一般的には1年以上保持するよう勧めている。チラシや診察券のQRコードがある医院は、さらに長く残す前提で考える
- Search Consoleのアドレス変更ツールは、ドメインやサブドメインが変わる場合だけに使う。httpからhttpsへの変更やページのパスだけの変更には使わない
- 予約完了ページのURLが変わると、GA4のキーイベントが計測されなくなることがある。Googleビジネスプロフィールのウェブサイト欄と予約リンク、UTMも同じ日に更新する
リニューアル前後で、Googleマップと公式サイトのつながりを確認したい方へ
Googleビジネスプロフィールのウェブサイト欄・予約リンク、公式サイトの主要ページの検索状況、計測の設定、医療広告上注意が必要な表現を確認し、リニューアル時に漏れやすい項目を整理します。
無料MEO診断の内容を見る →最終確認日:2026年10月15日。Google検索のサイト移転・リダイレクトに関するドキュメント、Search ConsoleやGoogleビジネスプロフィールの仕様は更新されることがあります。本記事は運用情報であり、リニューアル後の検索順位や表示、集患の効果を保証するものではありません。
RISKSリニューアルで検索流入が落ちる主な原因
リニューアル後に検索からの流入が落ちる原因の多くは、旧URLの転送漏れ、公開前の検索除外設定の残り、ページの内容や見出しの大きな変更、内部リンクの切れ、サイトの外にある古いURLです。いずれも事前の準備と公開後の確認で防げるものです。
| 原因 | 起きること | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| URLが変わったのに転送がない | 検索結果やブックマークから「ページが見つかりません」 | リダイレクト表を作り、全旧URLを転送 |
| 公開前のnoindexやrobots.txtのブロックが残る | 新しいページが検索に表示されない | 公開当日に解除を確認し、URL検査で確かめる |
| ページの統合・削除で内容が大きく減る | 症状や検査の検索で表示されていたページがなくなる | 検索で読まれていたページの内容は新サイトにも残す |
| タイトルや見出しの大幅な変更 | 表示される検索語が変わる | 主題を変えずに改善する。変更点を記録する |
| 内部リンクが旧URLのまま | 転送が何段も重なる、リンク切れ | サイト内のリンクを新URLに書き換える |
| Googleマップ・広告・QRコードが旧URL | 地図から来た患者が古いページや404に着く | サイトの外にあるURLを一覧にして更新 |
| 計測タグ・キーイベントの設定漏れ | 予約が減ったように見える(実際は計測できていない) | 公開当日に予約完了と電話タップの計測を確認 |
Googleは「サイトを移転する方法」で、移転中は検索での掲載順位が一時的に変動することがあると説明しています。変動そのものを避けることはできませんが、転送とインデックスの準備が整っていれば、変動は小さく、早く落ち着きやすくなります。リニューアル時期は、花粉症や感染症の流行期など、医院にとって検索が多い時期を避けると、影響を受ける患者を減らせます。
PREPARE事前準備|URLの一覧化とデータの保存
リニューアルの準備は、旧サイトの全URLを一覧にし、検索と計測のデータを保存し、どのページが検索や予約で重要かを把握することから始めます。公開後に旧サイトが見られなくなってからでは、比較も転送先の判断もできません。
旧サイトの全URLを集める
サイトマップ、CMSのページ・投稿の一覧、Search Consoleのページ別データ、GA4のランディングページの一覧から、URLを集めて1つの表にまとめます。Googleのガイドは、画像や動画などのファイルも含めて一覧にするよう勧めています。
画像や動画も忘れずに検索と計測のデータを保存する
Search Consoleの検索パフォーマンス(ページ別・検索語別の表示回数とクリック数)と、GA4のページ別の訪問数・予約完了数をエクスポートし、リニューアル前の基準として保存します。
比較の基準をつくる重要なページに印を付ける
検索からの表示やクリックが多いページ、予約につながっているページ、外部からリンクされているページに印を付けます。これらは新サイトでも内容を残し、転送を必ず確認する対象です。
優先度を決めるタイトル・説明文・見出しを控える
重要なページのタイトル、説明文、h1を記録します。新サイトで大きく変える場合は、変更の意図と内容を記録し、公開後の変化を比べられるようにします。
変更点を記録Search Consoleでの検索語とページの見方はSearch Consoleで地域キーワードを見る方法で紹介しています。リニューアルを機に制作会社を変える場合は、ドメインや計測ツールの権限を院が持っているかを先に確認してください(ホームページ制作会社の選び方)。
REDIRECT MAPリダイレクト表の作り方
リダイレクト表は、旧URLごとに転送先の新URLを1行ずつ決めた表です。内容が対応するページへ1対1で転送するのが原則で、統合したページは統合先へ、なくなったページは無理に転送せず、存在しないことを示すステータス(404や410)を返します。
| 旧URL | 新URL | 対応 | 公開後の確認 |
|---|---|---|---|
| /naika.html | /medical/internal-medicine/ | 301(内容が同じ) | 転送先が正しく開くか |
| /igan-kenshin.html と /ikamera.html | /medical/gastroscopy/ | 301(2ページを統合) | 統合先に両方の内容があるか |
| /access.html | /access/ | 301 | Googleマップのウェブサイト欄と一致しているか |
| /yoyaku.html | /reserve/ | 301 | 予約リンク・QRコードからも開くか |
| /campaign2023.html | なし | 404または410(終了したページ) | サイト内のリンクが残っていないか |
Googleのガイドは、多数の旧URLから関連性の低い1つのURL(新しいサイトのホームページなど)へ転送することを避けるよう求めており、ユーザーを混乱させ、ソフト404として扱われる場合があるとしています。複数の旧ページを1つの新ページに統合した場合の転送は問題ありません。
転送が何段も重なる(旧URL→中間のURL→新URL)と、表示が遅くなり、転送の確認も難しくなります。Googleのガイドは、最終的な転送先へ直接リダイレクトすることを勧めています。リニューアル前にすでに過去の移転で転送が設定されている場合は、その旧URLも新URLへ直接向けるよう表に含めてください。
REDIRECT TYPESリダイレクトの種類とGoogleの扱い
URLを恒久的に変える場合は、サーバー側の恒久的なリダイレクト(301または308)を使います。一時的なリダイレクト(302や307)は、Googleが新URLを正規のURLとして扱う手がかりにはしません。JavaScriptによる転送は、他の方法が使えない場合に限られます。
| 種類 | Googleの扱い | リニューアルでの使い方 |
|---|---|---|
| サーバー側の301・308 | 恒久的。新URLが検索結果で旧URLに置き換わる。可能な限り推奨 | URLを変える全ページの基本 |
| サーバー側の302・303・307 | 一時的。Googlebotは転送をたどるが、正規化の手がかりとしては使わない | 一時的なメンテナンス表示など。恒久的な移転には使わない |
| 即時のmeta refresh(0秒) | 恒久的として扱う | サーバーの設定ができない場合の代替 |
| JavaScriptによる転送 | 恒久的として扱うが、レンダリングに失敗すると認識されない場合がある | サーバー側とmeta refreshが使えない場合に限る |
転送の保持期間について、Googleは「サイトを移転する方法」で、リダイレクトをできるだけ長く、一般的には1年以上保持するよう勧めています。ドメインそのものを変える場合(例:旧ドメインから新ドメインへ)は、Search Consoleの「アドレス変更ツール」を使います。ヘルプによると、このツールはドメインやサブドメインの移転に使うもので、httpからhttpsへの変更、wwwの有無の変更、同じドメイン内でのページの移動には使いません。ツールを使う場合、移転の通知は180日間表示され、少なくとも180日間はリダイレクトを維持し、旧ドメインは少なくとも1年間登録を続けることが勧められています。
EXTERNAL LINKSGoogleマップ・広告・印刷物のURL更新
医院のURLは、公式サイトの中だけでなく、Googleビジネスプロフィール、予約システム、広告、SNS、医療ポータル、チラシや診察券のQRコードにも載っています。サイトの外にあるURLを一覧にし、公開と同じ日に更新するか、転送で確実に新URLへ届くようにします。
| 場所 | 更新する項目 | 注意点 |
|---|---|---|
| Googleビジネスプロフィール | ウェブサイト欄、予約リンク、投稿内のリンク | UTMを付けている場合は新URLに付け直す。編集は公開前にGoogleの確認が入ることがある |
| 予約システム・Web問診 | 完了後に戻る先、医院サイトへのリンク | 予約完了ページが変わる場合は計測設定も変更 |
| 広告(リスティング広告など) | リンク先URL | 旧URLのまま転送に頼らず、新URLに直接変更 |
| SNS(Instagram・LINE公式アカウントなど) | プロフィールのリンク、リッチメニューのリンク | LINEのメニューなど見落としやすい場所も確認 |
| 医療ポータル・地域の医療機関一覧 | ホームページのURL | 管理画面がない場合は運営元に変更を依頼 |
| チラシ・診察券・院内掲示のQRコード | QRコードの行き先 | 刷り直せないものが残るため、旧URLからの転送を長く保持 |
Googleビジネスプロフィールのヘルプは、ウェブサイト欄にhttpまたはhttpsから始まる完全なURLを入力すること、更新したプロフィールは公開前にGoogleが変更内容を確認することを説明しています。UTMの付け方はGoogleビジネスプロフィールURLにUTMを付ける方法、予約リンクは予約リンクの設定で解説しています。
LAUNCH DAY公開当日の確認
公開当日は、検索除外の設定が解除されているか、転送が正しく動くか、計測と予約が機能するかを、チェックリストに沿って確認します。制作会社任せにせず、院の担当者も一緒に確認すると、医院ならではの漏れ(予約・電話・休診の告知)に気づけます。
- 新サイトのページにnoindexが残っていない、robots.txtで必要なページをブロックしていない
- リダイレクト表の重要ページを実際に開き、正しい新URLへ1回で転送される
- 各ページのcanonical(正規URLの指定)が自分自身の新URLを指している
- サイト内のメニュー・本文・フッターのリンクが新URLになっている
- 新しいサイトマップを作成し、Search Consoleで送信した
- Search ConsoleのURL検査で、トップ・診療科・アクセス・予約ページを確認した
- GA4のタグが全ページに入り、予約完了と電話タップが計測される
- 予約フォームと電話のリンクを実際に操作して確かめた
- Googleビジネスプロフィールのウェブサイト欄・予約リンクを新URLに更新した
- httpsで表示され、http・wwwの有無が統一されている
URL検査と再クロールの手順はURL検査と再クロールの手順、サイトマップの送信はサイトマップ送信とインデックス登録の基本で紹介しています。タイトルと説明文、内部リンクの考え方はタイトルとディスクリプションの付け方と内部リンク設計も参考にしてください。
MONITOR公開後1〜3か月の監視
公開後は、Search Consoleで新URLのインデックス登録とエラーを、GA4で予約完了の推移を、Googleビジネスプロフィールでウェブサイトへのクリックを確認します。Googleのガイドは、旧サイトマップのインデックス数が減り、新サイトマップのインデックス数が増えていく流れを確認するよう説明しています。
| 時期 | 確認すること | 確認する場所 |
|---|---|---|
| 公開翌日〜1週間 | 予約完了・電話タップが計測されているか、404エラーへのアクセスがないか | GA4、Search Console(ページのインデックス登録) |
| 2〜4週間 | 新URLの表示回数・クリック数が出始めているか、旧URLが転送として扱われているか | Search Console(検索パフォーマンス、サイトマップ) |
| 1〜2か月 | 重要ページの表示回数・クリック数を、保存したリニューアル前のデータと比べる | Search Console、保存データ |
| 3か月 | 予約完了数・電話タップ数、Googleマップからのウェブサイトクリックの推移 | GA4、Googleビジネスプロフィールのパフォーマンス |
重要なページの表示回数が大きく落ちたままの場合は、転送先が適切か、内容が大きく減っていないか、タイトルや見出しが主題から外れていないかを確認します。変更した内容と日付は変更履歴テンプレートのような形で記録しておくと、原因を切り分けやすくなります。
MEASUREMENT計測の引き継ぎ
リニューアルで最も気づきにくいのが計測の途切れです。GA4のタグを新しいサイトの全ページに入れるだけでなく、予約完了ページのURLや電話リンクの書き方が変わった場合は、キーイベントの条件も新しいサイトに合わせて直します。
| 項目 | 変わりやすい点 | 確認すること |
|---|---|---|
| GA4のタグ | テーマやCMSの変更でタグが外れる | 全ページで同じ測定IDのタグが動いているか |
| 予約完了のキーイベント | 完了ページ(サンクスページ)のURLが変わる | キーイベントの条件を新しいURLに合わせたか |
| 電話タップの計測 | 電話ボタンの作りが変わる | 新しいボタンでも電話タップが記録されるか |
| 内部トラフィックの除外 | 院内・制作会社のアクセスの扱い | 除外の設定が引き続き有効か |
| UTM付きのURL | Googleビジネスプロフィールなどのリンク | 新URLにUTMを付け直したか |
| Search Console | ドメインやhttpsの変更 | 新旧のサイトを確認済みにし、所有権を維持しているか |
予約完了の計測はGA4で予約完了をキーイベントにする方法、電話タップの計測はGA4で電話タップを計測する方法で手順を紹介しています。計測が途切れていた期間は、数字の比較から除いて判断してください。
COMMON MISTAKESリニューアルでよくある失敗6つ
検索結果やブックマーク、QRコードからの来訪者が「ページが見つかりません」に着きます。
ソフト404として扱われることがあります。内容が対応するページへ1対1で転送します。
新しいサイトが検索に表示されません。公開当日に必ず確認します。
地図から来た患者が転送を経由するか、404に着きます。同じ日に更新します。
予約が減ったように見えて誤った判断をします。キーイベントの条件を直します。
印刷物のQRコードや外部リンクからの来訪が途切れます。1年以上、できるだけ長く保持します。
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FAQよくある質問
リニューアルすると、検索順位は必ず下がりますか?
301リダイレクトは、いつまで残しておけばよいですか?
URLを変えずにデザインだけ変える場合も、注意は必要ですか?
ドメインを変える場合は、何が追加で必要ですか?
なくなったページは、トップページへ転送すればよいですか?
リニューアルのタイミングは、いつがよいですか?
Googleマップの情報は、何を直せばよいですか?
SUMMARYまとめ|リニューアルは「旧URLの行き先」と「計測」で決まる
今日から進めるならこの順番
ホームページのリニューアルは、見た目を新しくするだけの作業ではありません。これまで検索や地図、印刷物から医院を見つけてくれた患者が、新しいサイトでも迷わずたどり着けるようにする引っ越し作業です。旧URLの行き先と計測を丁寧に引き継げば、リニューアルの効果を正しく確かめることができます。
リニューアル前後の「Googleマップ→公式サイト→予約」を点検します
Googleビジネスプロフィールのウェブサイト欄・予約リンク・UTM、公式サイトの主要ページの検索状況、予約完了と電話タップの計測を確認し、リニューアルで漏れやすい項目と直す順番をお渡しします。
無料MEO診断の案内を見る →- Google 検索セントラル「サイトを移転する方法」(URL の変更を伴うサイト移転)(2026年9月11日更新、2026年10月15日確認)
- Google 検索セントラル「リダイレクトと Google 検索」(2026年4月17日更新、2026年10月15日確認)
- Search Console ヘルプ「アドレス変更ツール」(2026年10月15日確認)
- Search Console ヘルプ「検索パフォーマンス レポート(検索結果): 概要と基本設定」(2026年10月15日確認)
- Google ビジネス プロフィール ヘルプ「ビジネス プロフィールを編集する」(2026年10月15日確認)
本記事は一般的な運用情報であり、リニューアル後のGoogleによる表示や検索順位、集患の効果を保証するものではありません。
対象:日本国内のクリニック・診療所の公式サイトのリニューアル・移転と、Googleビジネスプロフィール・計測の引き継ぎ。サーバーやドメインの具体的な設定方法は、利用しているサービスの案内や制作会社にご確認ください。

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